この森林環境学習の取り組みは森林環境税を活用して行われています。
高知県山の学習
山の学習事例集
テーマ   
「いきいき緑の大杉」緑の大豊町に学ぼう
活動
ターゲット
○体験を通して森林の働きについて理解するとともに、森林と自分たちの関係について調べ、学んだことを表現できるようにする。 ○地域のシンボル「大杉さん」について調べ、自分たちのできることを考え実行できるようにする。
学校情報   
大杉(オオスギ)小学校
住所  :  〒789-0311 長岡郡大豊町杉92
TEL  :  0887-72-0009


テーマ
○「いきいき緑の大杉」  4年テーマ「緑の大豊町に学ぼう」


目標
○体験を通して森林の働きについて理解するとともに、森林と自分たちの関係について調べ、学んだことを表現できるようにする。
○地域のシンボル「大杉さん」について調べ、自分たちのできることを考え実行できるようにする。


活動内容

月日 主内容 活動内容 講師・協力者等
6月8日 森林と私たちのくらしの関係を調べよう 森林の働きについて学ぼう
―保健休養機能についてー
中森道雄氏(森と緑の会)
嶺北林業振興事務所の方
6月21日 「大杉さん」のことを知ろう いわれや現状について知ろう
保護対策や必要なことを知ろう
浜田吉成氏(樹木医)
6月30日 森林と私たちのくらしの関係を調べよう 大豊町の森林について学ぼう 北村 彪氏(元、県の林業職員)
嶺北林業振興事務所の方
9月28日 「大杉さん」のことを知ろう 案内看板を作ろう 嶺北林業振興事務所の方
12月19日 「間伐体験」や木材市場の見学をしよう 間伐体験や木材市場や製材の様子について学ぼう 半田 州甫氏(とされいほく)
嶺北林業振興事務所の方
3月13日 みんなに伝えよう GTを招いて学習発表会をしよう 浜田吉成氏(樹木医)
嶺北林業振興事務所の方

【1学期】

「大杉さんのことを知ろう」
(1)「森林の減少の実態とくらしへの影響について学ぼう」
 森林の持つ3つの機能のうちの1つである「保健休養機能」を、甫喜ヶ峯森林公園において座学とオリエンテーリングにより学習した。講師として中森道雄氏(森と緑の会)をお願いし、嶺北林業事務所のご協力により実現した。



〔森林の大切さや大豊町や日本の森林についてお話を聞きました。〕
〔みんなで年輪を数えました。木の樹齢を計ることが出来るようになりました。〕


〔オリエンテーリングの説明を聞いてます。班に分かれて作戦タイムです。〕
〔いよいよ、出発です。地図を見てゴール目指してがんばります。〕

(2)「大豊町の森林について」
 嶺北地域は高知県でも有数の林業地である。江戸時代からの伝統や現代の林業事情など、子どもたちなりにふるさとである大豊町の林業について関心を高めてほしいと考え、講師からの聞き取りの形で学習を行った。講師は、長く林業行政や林業事業に携わってこられた地元の北村氏にお願いした。


「『大杉さん』について知ろう」
 本校に隣接している八坂神社には、国の特別天然記念物である杉の巨木がある。樹齢三千年とも二千年ともいわれ、地元では「大杉さん」と親しみをこめて呼ばれている。昨年度に引き続いて、この巨木の維持管理に協力してこられた樹木医の浜田吉成氏より、現状や今までの保護対策等につき学習した。



〔樹木医の浜田さんのお話を真剣に聞いています。〕
〔大杉さんの樹齢や高さや大杉さんをみんなで守っていることが分かりました。〕


〔木の幹のはかり方は、地上1m30pのところで計ることが分かりました。〕
〔大杉さんの高さを測っています。確かに、60mありました。〕

 本年度は、香川県で行われているイベントにも「大杉さん」の案内板を作成する形で参加した。また、学年末には、観光客にわたすリーフレットを作成することで学習内容を整理するとともに、地域のシンボルへの関心を高め学習のまとめとした。

【2学期】

「森林と私たちのくらしの関係を調べよう」
(3)「間伐体験と貯木場・製材所の見学」
 嶺北林業事務所のご協力で校区内川口地区の杉の人工林の現地見学や間伐体験を行った。



〔嶺北林業事務所のご協力で、大杉さんの「案内板」ができました。〕
〔間伐体験をするために、木の伐採の仕方にについてお話を聞いています。〕


〔いよいよ、木を切ります。まずは、木の切り方のお手本を見せていただきました。〕
〔さあ、自分たちの番です。うまくできるか心配でしたが、大成功でした。〕

 また、株式会社「とされいほく」や隣接の製材所等を訪問し、高性能機械プロセッサーの実演や製材工程の見学などをさせていただいた。大豊町における林業生産の一端を、貯木場や製材所等の見学を通して学習した。



〔貯木場にはたくさんの木がありました。何年ものか自分たちで年輪を計り樹齢を調べました。〕
〔製材所で加工された木と加工前の木を比べています。加工された木は、つるつるしていました。〕

【3学期】

「みんなに伝えよう」
 学習のまとめとして、「大杉さんのリーフレット」作りとこれまでのゲストティーチャーの方を招いて「学習発表会」を行った。学習発表の内容は、「ぼくたちの大杉さん」「間伐と森林の大切さ」「大杉さんリーフレット」の3つのテーマにそってまとめた。



〔ゲストティーチャーの方を招いて大杉さんの保全の様子や間伐についてまとめたことを発表しました。〕
〔「大杉さんリーフレット」について発表しました。途中、樹木医さんに質問をする場面もありました。〕


〔ゲストティーチャーの浜田(樹木医)さんが、私達の疑問を解決してくれました。〕
〔ゲストティーチャーの方に感想を言っていただきました。「大杉さんをどう守っていったらよいか」これからもみんなで考え合っていくことにしました。〕





児童の感想

《甫喜ヶ峯森林公園での学習》
・大豊町の面積の9/10が森林で、高知県では8/10、日本では7/10、世界全体では1/10だということが分かり、日本には森林が多いけど世界中には森林が少ないんだなと思いました。
・世界で一番高い木は、112mもあることが分かりました。また、世界の中では樹齢が4770年の木があることが分かりました。

《大杉さんの学習》
・私は、大杉さんの高さを測ることができました。60mもあってびっくりしました。また、樹齢も2000~3000年もあることが分かりました。
・樹木医さんや地域の人々が、大杉さんが倒れないようにワイヤーをはったり、くさらないように銅板をまいたりしながら、大杉さんを守っているんだなと思いました。

《森林と私たちのくらしの学習》
・私の家の山の上のたくさんの木が、山くずれから家や自然を守ってくれていることが分かりました。
・木は、自然に生えているものばかりだと思っていましたが、未来のことを考えて自然を守っていくために、人が植えた人工林がたくさんあることが分かりました。

《間伐体験・木材市場の学習》
・初めて木を切る体験をしました。ノコギリも使っているうちに上手になってきました。みんなで木を切っていくうちに光が差してきて林が明るくなったのでびっくりしました。
・間伐をしないと太陽の光が地面に当たらなくて、草などが生えないし木もよく育たないことが分かりました。

《山の学習を終えて》
・大杉さんの高さや樹齢は分かったけど、まだ、分からないことがたくさんあります。大杉に生えている寄生植物のことやなぜ、3000年も長生きできたのか、などについてたくさん調べていきたいです。
・森林は、人間にとってなくてはならないということや森林は災害を防いでいるから大切だということが分かりました。これからも、学校の近くにある、大杉さんを守るために、私たちに出来ることを大杉小学校のみんなで考え合っていきたいです。

活動の成果と課題

《成果》
・「大杉さん」や森林について調べ、間伐などの体験活動ができ、この「山の学習」を通して、自分たちのふるさとや森林の大切さについて再認識することが出来たと思う。
・「自分たちに出来ることは何か」について考え合い、嶺北林業振興事務所のご協力により大杉さんの案内板が完成したこと、観光客のみなさんに大杉さんを知ってもらいたいという願いから「大杉さんリーフレット」を作成したことが大きな成果である。

《課題》
・GTの浜田さんからも感想としてお話していただいたことだが、「大杉さんをどう守っていったらよいか」について、子ども達たちがどう考えどう行動していくか考え合うことがやや足りなかった。
・GTの方から学んだことや体験から、どんな疑問をもち、どう解決していったらよいかなど、一人一人の学びの見える学習に発展するよう深める必要があった。

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