代表の水口政雄さん

机と椅子

お馬さん

ベビー椅子
水口木工所
高知市五台山1090
TEL 
088-883-8908
FAX 088-882-3380
e-Mail

maki3791@aurora.ocn.ne.jp

 「高知の人は木製品なんかに“かつえてない(飢えてない)”と思っていた。でも、実はみんな木が好きなんですよ」と語る水口木工所代表の水口政雄さん。

 高知市の中央公園やイオン高知で出張販売したときに、子供よりも大人から多くの質問を受けたことが新鮮だったそうだ。自然豊かな高知県でも、大きな潜在需要があることに気づいたという。

 高知市五台山に工場と販売所を持つ水口木工所は、もともと測量杭や造園用杭木を専門に製造・販売していた。しかし公共工事が減り仕事が少なくなったことと、山に捨て置かれて問題化している間伐材を何とか有効利用したいという想いから、椅子(3,500円〜)やテーブル(6,500円)、木馬(3,600円〜)などの販売を2003年から始めた。

 木の素材感を最大限に生かすことを何より大事に考えてつくられる製品は、木の丸みをそのまま生かした形が多い。丸太を縦に割ってつくったベンチや、丸棒を脚に使った椅子、胴体部分に丸みを持たせた木馬など、どの木工品も伐りたてのヒノキ無垢材本来の白色をしているが、やがてアメ色に変化するという。木の本来の特性をそのまま生かしているのでどれも質朴で、どこか懐かしい温かさがある。

 水口さんがいつも考えることは、「木の持つ良さを最大限に生かすこと」。

 最近は、細い木材や短い木材が市場に出回らないため、ツテを頼りに嶺北地域や土佐清水市からわざわざ仕入れる。輸送代を考えると近場から仕入れたほうが安上がりだが、「輸送代どうのより、“もったいない”。この一言に尽きる」と水口さん。何十年もかけて必死に育った木が、山に放置されたり二束三文のチップになるのは、水口さんのみならず運送業者や製材業者にとっても悲しいものなのだ。水口木工所の商品には、木を大切に長く使ってもらいたいという、川上から川下まで木に関わる皆の共通の想いが凝縮されているのだ。

 “ライオン宰相”濱口雄幸の生家記念館(高知市)近くにある水口さんの自宅では薪ストーブを愛用している。燃料はもちろん工場から出る廃材だが、このストーブのお陰で一年中灯油を買わなくてすむという。木材を残さず最後まで使う、この考え方は私生活にも浸透している。

 「どんなものでも高知で1つ売れるものは、大阪では5個、首都圏では10個売れる」と、インターネットでの販売や首都圏での販売を計画中の水口さん。インターネット販売では均一な品質や大きさが求められるし、販売ルートの開拓、新商品の開発など問題は山積みだという。だが会話の内容とは裏腹に、丹精込めてつくった商品を見ながら話す水口さんの横顔は、少年のように輝いている。

 
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